
我が静き里よ
小河、柳、夜鳥
母の永眠所ーー
餓鬼のころ
「どこが墓地なの?」
「どこが母の永眠所?」
「河岸が墓地や」
と同郷の囁き
同郷の囁きには
車の群れが無言に逝きけり
徒長の野草が囲む
チャペルのドームを
湖であった沼は
あの頃のプールじゃないか…
静き里よ
忘れもの一つもなかった
相変わらず学校の周りは
濃き緑色に新しき柵
また一度ここに棲まん
悠々と烏の如く
ああ、里の木造の学校よ…
旅立つ際には
霧の如き小河が
久遠に流れ逝く
ここにある農舎よ、ここにある雲
ここに臨む雷も
永に我につながりて
我が真情を燃やす